2011年7月20日(水)16:30~ 絵画道場 vol.36「山本三花の作品をめぐって」が展示会場にて開催されました。



 山本さんは、「反射」に強く惹かれ、その色、形、グラデーションやコントラストの作りだす美しさを自分のもとに引き寄せ、自分のものにしたいという衝動が制作へと繋がってきたと言います。これまでも理想とする「反射」を得るため挑戦してきた作品の変遷は、包み込まれる感覚や自分のものにしたいという欲求をストレートに作品化してきたものでした。




参加者からは、作者の表わしたい「反射」とはどういったものか、一度写真に置き換えてからの制作と直接観て描くこの違いは何かといった質問がされました。



徐徐に作品のフォーカスがゆるくなっているのは、反射の支持体となっているものから離れ反射によって取り出された色や形に美しさを感じているのではないか、写真に一度撮影しそれをもとに描く手法に関しては、肉眼では捉えきれない反射によって分解された光(によってできた空間)を留める手段としての写真なのでは、という意見が出ました。




見る側が包み込まれるような感覚は、写真を選ぶ時から意識しているという山本さん。
写真にはうそっぽさを感じるが、カメラを通すことで現れる光や色の決まりなどの美しいものを発見し、眺め、選び取ることに繋がります。その先に自分で描くという方法によって、より自分を含め見る者を包むような美しさを創りたい、そのための挑戦を続けて行きたいと語ってくれました。


11/09/20