2011年6月22日(水)16:30〜絵画道場 vol.35「上野 千紗の絵画表現をめぐって」が展示会場にて行われました。



上野さんのドローイングは、描き始めの線は体の運動によって出来ており、イメージは後から現れてくるものだそうです。
展示されたドローイング、ドローイング作品をもとにキャンバスに描いたもの、そしてキャンバスに直接ドローイングしたものは、新たなかたちを得るための制作の変遷でもあります。
制作中、身体の運動から出来る無意識的要素とそこから影響を受けた意識的な要素が画面上で会話するように動いていくことで、結果自分の意識化にはなかった新たなかたち(イメージ)が出来ることを求めていると上野さんは言います。


上野さん自身が作品の前に立って実際にその制作でたどった動きを再現して見せてくれました。

今回の展示で、イメージを表したい自分とイメージから離したい自分が一つの作品の中に混在していること、新たなかたちを求めているのに、結果現われたイメージにパターン化されたものが含まれているのではないか、という課題を感じたと語ってくれました。

ディスカッションでは、作者のいう無意識の作品への関わり方について、コントロール出来ない制約を作ってしまう方法や、イメージもしくは画材の物質性などに対象をしぼって研究してみてはどうか、絵画表現における描く過程の画面上のやりとりについて。。。など提案や質問を中心に話し合われました。




シリーズ絵画への意志 vol.35 「上野 千紗」展は7月5日(火)まで開催しています。



会期:2011年6月16日(木)ー2011年7月5日(火)
   (日曜、祝日 休館 )
時間:9:00ー18:00(土曜日、最終日は16:00まで)
会場:アートプレイス U2(京都嵯峨芸術大学 有響館2F)
11/06/24