以前ご紹介したパフォーマンスワークショップをから始まった選択課題「ドローイングと表現」
2012年、6月21日(木)合評会が行われました。
この課題では、身体との連動を意識して大型ドローイング制作を行うことが基本となります。
学生は、50mの模造紙ロールにドローイングした中からピックアップしてゼミ室内に展示します。
各学生ごとに展示替えするので、10分で展示、合評、また10分で展示。。。と全員の力を合わせて進められていきます。
自作品のみを展示して合評するので、プレゼンに必要な作品のピックアップ、展示方法などが重要になります。
大型のドローイングでも、部分にクローズアップすると、その痕跡が見て取れます。
今回の課題でよく見られた動きの痕跡を残すというもの。制作前に、ルール・制約をかけることで、意識しては作れないけれど、痕跡の裏にある身体性を感じられる作品が並びました。
木炭を使い人を描いていた学生も、途中、木炭の素材としての面白さを体感したり、
一人ではなく、人を巻き込んで制作することでそこにコミュニケーションとしての身体性を考えたり、どこから共同制作という定義に含まれるのかということの考察がされたり、
一貫したテーマを元に、その表現方法を探っていった学生も。
同じ行為でも、素材を変えるだけでその生々しさが大きく変化するという発見もありました。
他方では、同じ素材、同じ行為を執拗に繰り返すことで起こる変化に着目した作品もありました。
今回の課題で、手元での思考の蓄積や原寸大のエスキースとしてドローイングを行なってきた学生も、絵画の在り方、描写、形の捉え方に対して、疑問を感じていた学生も、言葉にできなくても体感として何か新しい発見があったのではないかと思います。
この課題を経て、これからの作品にどう生かされていくのか楽しみです。