絵画道場vol.57「板垣旭の作品をめぐって」
2014年6月24日(火)
板垣旭展の作品を巡るディスカッションが展示会場のアートプレイスU2にて開催されました。
今回の絵画道場では、まず作者の板垣くんの絵画道場初となるライブペインティングが行われ、その後ディスカッションと移りました。
ライブペインティングでは、溶かした蝋の付着した空き缶をパネルの上に転がし、それの残す痕跡をもとに筆でドローイング、という行為が繰り返されライブペインティングが行われました。
この空き缶は板垣くんが路上で見つけて拾ってきたもののようです。きっかけはある日道路に落ちていたボロボロの空き缶に目が止まり、制作にいかせないかと感じたようです。
板垣くんは時間の残す痕跡をテーマに制作をしているといいます。サビ、カビ、焦げ、湿っていくイメージなどにインスピレーションを得て制作を行っています。
ディスカッションでは主にコンセプトと制作の方法や手段について話が行われました。自分がやろうとしたこと、やりたいことは何で、それに対して適切な表現の方法や手段がとられているのかということを中心に話が行われていたように思います。
参加者からは、
「作品制作の筆の止め時はいつか?」「空き缶以外のモチーフではだめなのか?」
「空き缶は展示しないのか?」「ライブ・パフォーマンスでは、空き缶の動きをコントロールしようとする、パネルの大きさを意識するなどの理性的な側面があったように見えたが、それでも大丈夫なのか?」
などの質問が交わされました。またパフォーマンスを記録映像として展示してみてはどうかなどの意見から、パフォーマンスと記録映像の違い、パフォーマンスの意義、意味などの話も行われました。
ディスカッションが終わった後も話し合いは続き、ライブペインティングで制作された作品を囲みながらそれぞれの意見交換は続いていました。
次回の絵画道場ディスカッション「モリモトマサシの作品をめぐって」は開催中の「SCREAMERS/モリモトマサシ展」会場にて2014年7月17日(木)16:30から行います。よろしくお願いします。