2011年10月6日(木)16:30〜 絵画道場vol.37「北里尚之の作品をめぐって」が展示会場にて開催されました。



今回の展覧会タイトルになっている「Paranoia」は「偏執病」という意味で、強固で体系化した妄想が持続するものをいうそうです。
他人が自分のことを本当はどう考えているのか
目の前にいる他者の内面(感情・精神)を考えたとき、それを負の方向へと捉え、偏った解釈をしてしまうという作者は、目に見えない他者への猜疑心からくる「被害妄想」を作品化するようになったそうです。

会場には、大きく分けて3つの系統の作品で構成されています。ひとつは、人物の写真を配し、頭部に絵具の垂らし込みを行うことで表情を覆った作品、ふたつめは、「作者が他者の内面を想像した時と似た感覚を想起させるもの=身体の奇形」として人を描いた作品、みっつめは、ストライプを他者との隔たりの象徴的な形として用いた作品です。


作品ひとつひとつの前に立ち、解説をしてくれました。

北里さんは、日本画の顔料をニス、テレピンで溶き垂らし込みによって2色の混ざり合うバランスで緊張状態を表せたらと言います。

ディスカッションでは、写真の用い方、ストライプの意味、対象との距離感に客観性が足りないのでは。。。など制作の手法やテーマについて、質問や今後進めていくうえでの提案が行われました。












11/10/18