2012年5月16日16:30〜、絵画道場ディスカッションvol.41「西野愛梨の作品をめぐって」が展示会場にて行われました。
2012年度初めの絵画道場は、西野愛梨さんの平面作品です。
今回は、作家と司会が前に出て話す対談形式で行われました。
ぬいぐるみ、割れた卵、猫の頭の自画像、再構成された身体パーツの小品群、それらは自分を中心とした世界とのつながりを表現しているという話から始まりました。
展覧会のタイトルになっている「愛」について
「自分の名前の一字から、また自分の好きなものを描いている」
「そうでなければイヤだという気持ちが強い」
という作者の言葉に、ディスカッションの参加者から本当にそうなのか、その理由とはという声があがり、作者のこだわっている表現、ことばの意味を考えていってはどうかという流れになりました。
参加者からの意見として、
・DMをからファンタジックな作品を描くのかと思っていたが、並ぶ作品はけっこうどろどろした怖い表現。
・作者のことばなしに作品を見て、説明くさくない作品には本人がストレートに作品に向かったものに感じた。作品には、ことばに置き換えられない強さというものはあると思う。
・チンプなイメージ(格好良くないもの)を真剣にまともに描いているということに、面白さを感じた。
・今まで経験したもの、見たものに引っ張られているのではないか。
・私はそうじゃなきゃヤダ、と感じたのならその理由を突き詰めることをもっとしないといけない。
・途中、過去作の話になったとき語られた言葉には説得力があった。
などが挙げられました。
作者のテーマについて、鑑賞者の捉えるものと大きく乖離していたことが明らかになり、疑問に感じる理由を掘り下げて考えていくきっかけとなるディスカッションでした。
12/05/24