造形学科 扉エッセイ
「いま、京都(ここ)で、造形(つく)ること」
何かを創造するということは莫大なエネルギーを必要とすることです。
情熱や感性はもちろんのこと、思考力、集中力、技術、知識、などあらゆる要素が「創造する(つくる)」という目的に向かって激しい融合反応を行いつつ、「表現」のエネルギーへと凝縮されていくのです。
エネルギーを産み出す基となるそれらの要素は、現在の私たちの力だけで創りあげたものではなく、長い年月の思考や技術、哲学や教養、環境や慣習などの蓄積の上に成り立っているものでもあります。そしてそれは「伝統」「文化」とも呼ばれます。
その伝統と文化が色濃く現在進行形で存在感を持ち続けるここ京都の地に、激変する時代の現在(いま)を想う新しい力が、今までにないものを創造しようと集まっています。
いま、ここに、常に語りかけてくれる伝統と文化と自然の中で現在(いま)を実感できるエキサイティングな「表現の現場」があります。
いま、ここで、溢れるエネルギーを注いで造形(つく)る事は、表現する行為であると同時に、ものを観る眼と思考の技法をしっかりと身につけることでもあります。そしてそれは、自己の足元をしっかりと定め、未来を見つめ、現在を生きる力となるのです。
そのために、いま、ここに、5つの専門分野と、それらを支える造形基礎・副専攻・分野変更という独自のシステムがあります。
<2006 大学案内>
07/05/14